出版社内容情報
江戸川乱歩、佐野洋、有馬頼義、都筑道夫、大西赤人、石上三登志、大橋国一とのバラエティーに富んだ対談、昭和22年の生活記録「続桜日記」などで構成される『横溝正史の世界』、戦前の探偵小説界の状況を活き活きと伝える、小林信彦によるロングインタビュー「横溝正史の世界」や乱歩や安吾、高木彬光による作品評を収める『横溝正史読本』。「本陣殺人事件」「蝶々殺人事件」「八つ墓村」「獄門島」など不朽の名作が生まれ出た創作の舞台裏から、野球好き・音楽愛好家としての素顔に至るまで、縦横に語り尽される! 作家・横溝正史の創作活動の秘密に迫る一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
72
横溝正史のエッセイ集成二冊目。一冊目が主に著者の経歴や戦前ミステリ界の動向を語っているのに対して、本書に収録された二編では著者のミステリ観や自作解説が中心となっている。無論前巻に続いて著者のファンにとっては面白さは折り紙付き。対談が多いのも特徴で、著者の戦前の活動から自作解説、戦前の探偵作家の思い出から海外ミステリ作家への想いを聞いている小林信彦との対談は圧倒的。その他にも乱歩との探偵小説対談や都築道夫との対談、歌劇や野球まで幅広く収録されている。著者の悠々自適の生活見る、とこちらまで嬉しくなるなあ。2022/07/18
スターライト
6
横溝正史のエッセイを集成したシリーズ第2弾。第3、第4エッセイ集である『横溝正史の世界』『横溝正史読本』を合本(一部割愛あり)。70年代半ばの横溝正史ブーム真っ只中に書かれたエッセイを中心とする前半、小林信彦との対談を軸とする後半がメイン。とはいえ貴重なのは後者のロング・インタビューだろう。乱歩の導きで博文館に入社し、『新青年』を編集した時代から作家デビュー、そしてその後に現れた作家たちとの交友を縦横に語りつくした内容は、資料性も高い。2022/07/11
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